YAって何?に答える
私はAmazon内の著者ページに「YAよりの作風多め」と書いてるんですが、
そもそもYAって何?って話があったので、せっかくなので今日はYAというジャンルをご紹介。
まずは、YAの定義について、
Web上で活動されている「日本YA作家クラブ(http://jya.iinaa.net/index.htm)」の
HPから引用させていただきます。
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YA (わいえー) ってなに?
Young Adult ヤング アダルトは、「若い大人」という意味で使われている言葉です。
12歳から19歳、中学生や高校生、大学生、いわゆるティーンの年代を指しています。
子ども向けに書かれた本が、おおまかに「児童文学」と呼ばれるように、
「若い大人」の読者に向けて書かれた本を、おおまかに「YA」(わいえー)、
「ヤングアダルト」と呼んでいます。
YA小説、YA文学と呼ぶ場合もあります。
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最近は図書館でも児童書コーナーの片隅にYAコーナーがあったりして
YA好きの私としては嬉しい限りなんですが、
YAコーナーに置いてある本には「中学生向け」と書かれている本が多い気がします。
もちろん、大人が読んでも楽しめます。
また、上記サイトでは以下のようにも記載しています。
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現在、YA図書は、YA独自の分類が確立しておりません。
日本の書籍の分類方法には、「児童」と「一般」の区別しかないため、
版元の判断で、児童書として扱われたり、一般書として扱われたりしています。
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最近ようやく認知度を上げてきたんじゃないかな、というYAではありますが、
実態としてはかなりフリーダムな感じですね。
じゃ、YAとラノベってどう違うの?っていう疑問が沸くんで、
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ライトノベルは、日本のサブカルチャーの中で生まれた小説の分類分けの一つ。
(中略)
日経BP社『ライトノベル完全読本』においては
「表紙や挿絵にアニメ調のイラスト(≒萌え絵)を多用している若年層向けの小説」
とするものがあり、また榎本秋は自身の著書における定義として
「中学生?高校生という主なターゲットにおいて読みやすく書かれた娯楽小説」
としている。
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個人的には、YAはラノベに比べて文学よりなんだと思ってます。
ラノベはストーリーの面白さに加えて萌え、ギャグ、
会話のテンポのよさなどのエンタメ重視で、
正直文章としてはメタメタ、いまいちな作品も少なくはないです。でも面白い。
一方でYAは、ストーリーの面白さもありつつ、文学作品として成立しているかが
一つのポイントな気がします。メインターゲットが中学生なので文章自体は平易だけど、
キャラの成長とか心の揺れとか、そういったものを一般文芸と同じように描けているのか。
そもそも一般文芸と児童書から派生してるジャンルなんだから当たり前か。
なんて分類してるんですが、実際に図書館に行くと
ラノベがYAコーナーに鎮座してたりするんでもうよくわかりません。
まぁ、ここまで色々書いてきましたが、私個人としては、
『エロ・グロ・ナンセンスがない健全な、
中学生から大人まで楽しめる広義のエンタメ作品』
がYAだと思っています。
ちなみに、YAって「ヤング・アダルト」なもんだから、
R18関連の本かと間違われることが往々にしてあるんですよねぇ。
実態は真逆なんですけど。。。
ま、なんなら実際にYA読んでくださいよ!ということで、私のオススメYA作品を紹介。
●No.6
NO.6♯1 (講談社文庫) (2006/10/14) あさの あつこ 商品詳細を見る |
アニメ化、コミカライズもされたあさのあつこさんの作品。
あさのあつこさんは「バッテリー」が有名ですね。
ちなみに私はNo.6はコミックスもアニメDVDもフルコンプしてます。
あさのあつこさんだと「ガールズブルー」もおすすめYA。
ガールズ・ブルー (ポプラ文庫) (2008/04) あさの あつこ 商品詳細を見る |
●RDG レッドデータガール
RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫) (2011/06/23) 荻原 規子 商品詳細を見る |
こちらもアニメ化、コミカライズされた作品。作者は荻原規子さん。
主人公の世間知らずっぷりがはんぱないけど成長が楽しみでもある作品。
私は現在3巻を読んでます。深行おしです。
●サンネンイチゴ
サンネンイチゴ (2004/10) 笹生 陽子 商品詳細を見る |
YA作品を多く出している笹生陽子さんの作品。
この方の作品は読みやすくて軽快で好きです。
●カラフル
カラフル (文春文庫) (2007/09/04) 森 絵都 商品詳細を見る |
森絵都さんは直木賞作家で、もともとはYA作品を多く書いている方。
「DIVE!!」「ティーンエイジ・ーレボリューション」もおすすめです。
DIVE!!(1) 前宙返り3回半抱え型 (2000/04/20) 森 絵都 商品詳細を見る |
きみが見つける物語 ティーンエイジ・レボリューション (2010/04/29) 椰月 美智子、あさの あつこ 他 商品詳細を見る |
●まいなす
まいなす (ミステリーYA!) (2008/11) 太田 忠司 商品詳細を見る |
このブログで最近レビューを書いたんですが、
こういうYAを読みたかった!というまさにYAな作品。
ミステリー要素あり、友情、家族も描いていて満足な一冊。
●「一億百万光年先に住むウサギ」
一億百万光年先に住むウサギ (2006/09) 那須田 淳 商品詳細を見る |
那須田淳さんの分厚いハードカバー。一気に読めてすごく読後感の良かった作品。
●でりばりぃAge
でりばりぃAge (講談社青い鳥文庫) (2012/07/13) 梨屋 アリエ、岩崎 美奈子 他 商品詳細を見る |
YA作家といえばこの人、という梨屋アリエさんの講談社児童文学新人賞受賞作。
最後に思いもかけずうるっとしてしまいました。
さて、おすすめ作品を並べたところで。
ここで「それで?お前の作品は本当にYAなのかよ?」
という突っ込みを受けそうなので、
逃げ口として自分の作品を分類してみました。
対象は既刊のKDP本と、パブーで公開している無料短編。
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【YA色濃】
↑「N氏と2万4071日目の三月ウサギ」「同じ月」「マグネシウム・スウィング」
|「戦う僕らのRGB」「Running under the Moon!!」
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|「新宿シェパード」「三月ウサギは知っている」
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↓「そして、世界は静寂を迎える」「Between」
【YA色薄】
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こうして見ると短編は結構YAっぽいもの書いてるなという気がする。
KDP本はなんとも言えないっすね(爆)。
「戦う僕らのRGB」は、YAとラノベの間くらいって感じだし。
ということで、私の作風は「YAより」です。