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原点回帰―Running possible―

晴海まどかの日々精進ブログ

「南総里見八犬伝 ビギナーズ・クラシックス」を読んだ

読んだ本の感想を久々に。今日こちらを読み終わりました。

このビギナーズ・クラシックスシリーズは、古典のいいとこどりをした本です。
完全訳ではなく、ハイライトシーンのみ現代語訳と原文が紹介されていて、
間のストーリーはあらすじで紹介、かつ各話の解説付きというものです。

 

このシリーズはまったく知らなかった古典について知るにはすごく良くて、
以下の3冊も読了済みです。こちらも面白かったです。

 

 

確か結構前に角川本の電子書籍セールやっていて、
そのときにこのシリーズ何冊かまとめ買いしたんですよね。
伊勢物語曽根崎心中がまだ積んでありました。そのうち読みます。

 

そんなわけで今回読んだのは「南総里見八犬伝」だったのですが、
この話に最初に興味持ったのは、↓が原作のアニメを見てからです。

八犬伝   ‐東方八犬異聞‐ 第1巻   (あすかコミックスCL-DX)

八犬伝   ‐東方八犬異聞‐ 第1巻   (あすかコミックスCL-DX)

 

 (ちなみにこの漫画、電書化されてないんだよなぁ……)

犬の名前がついたイケメンが活躍するお話なんですが、
南総里見八犬伝」を読んで、キャラの名前とか設定とか、
ちゃんとベースにしてるんだなぁなんて当たり前のことがわかったのでした。

 

あとあれです、6月末にやった大人女子合宿。泊まった宿が南房総で、
南総里見八犬伝」ゆかりの地、みたいに書いてあったので、
千葉をネタにするならあらすじくらい知っててもいいかなぁと思ったのでした。

 

話の前半は犬に嫁がされるお姫様が出てきたりと結構えぐい設定もあるのですが、
後半はアクション!アクション!アクション!というお話でした。
歌舞伎で上演されることも多いと解説にあって、なるほどなぁと。
チャンバラシーンの非常に多いお話です。

 

この「南総里見八犬伝」、全部で百巻を超えているそうで、
全文の現代語訳や全注釈はビギナーズクラシックス刊行当時にはないとのこと。
馬琴は二十八年にもわたってこの物語を書いてきたそうです。

あとこの本では作者名は「曲亭馬琴」となっていて、
私がこれまで耳にしたことがある「滝沢馬琴」ではなかったのですが、
馬琴自身はペンネームは「曲亭馬琴」としていたそうです。
「滝沢」というのは本名の姓だそう。ほほぅ。

 

お話のあらすじを知られたのもよかったんですが、
江戸時代の本の話とかそういうコラムが面白かったです。
南総里見八犬伝」にはたくさんの挿絵があり、有名絵師が付いていたそうです。
(その挿絵もちゃんとこの本には収録されています)
ちゃんと出版社から印刷されて、貸本として庶民に読まれていたそうなのですね。
江戸の文化とかまったく知らなかったから非常に興味深いです。

 

コラムにあったんですが、源氏物語などの平安文学は作者の周囲の
限られた人に見せることが前提で書かれていたけど、
馬琴の作品は最初から多くの人のもとに届くことが前提だったと。
この差は結構大きい気がします。よく言われるあれです、第三者の視点の有無。
末尾の解説には馬琴の創作論みたいなものも紹介されていて、
現代の創作論と変わらない部分もあって非常に考えさせられました。

 

というわけで、本編も面白いんですが、解説とかコラムが結構面白かった
南総里見八犬伝」でした。イラスト豊富で電書でもサクサク読めますよ。