対象読者に合わせて単語を選ぶ話
単語の選び方について、最近思ったこととか。
小説に限らず、対象読者に合わせて表現や単語を変えるというのは
よく言われることで、会社員時代も年中言われてました。
知ってる人は知ってると思いますが、
自分は2年前まで説明書を書くライターの仕事をやってました。
マニュアルなので、対象読者は製品を使う人になるわけですが、
どういう知識レベルで何に困ってる人か、とかそういう部分まで掘り下げます。
会社を辞めたのでそういうのを考える機会は減るかなと思いきや、
文章書いたり校正したりしてるとやっぱりついてまわります。
前述の説明書っていうのはソフトウェアマニュアルが中心だったんですが、
例えば製品を作ってる側の視点で書くと、
『この製品には印刷機能が搭載されています』
となります。
ですが、これを読む読者側の視点に言葉を選び直すと、
『この製品では○○の印刷ができます』
となるわけです。違いわかりますかね?
校正の仕事でも同じようなシーンに遭遇することがあって、
例えば旅行関係の文章で、こういうのがあったりします。
『1月の台湾ツアーは設定日が3日あります』
これ、ツアーを設定してる旅行会社視点の表現なんですよ。
ツアー参加者向けに変えるならこう。
『1月の台湾ツアーの出発日は3日あります』
『1月の台湾ツアーは3つの出発日から選べます』とかでも。
なんでこんなこと書いてるかというと、電書を知らない人に電書の紹介をするには
どういう単語を選べばいいのかと思ったりしたからなのでした。
ePubとかリーダーアプリとか通じないですよね。
Kindleも単語知ってるレベルの人たくさんいるし。
そもそも「電子書籍」が通じなくて、
「ケータイ小説の進化形」とか言って初めて通じたこともあるし。
それは電書に限らず、自分という著者だったり、作品かもしれません。
自分で宣伝したりものを紹介するというのは、
こういう言葉選びも考えないといけないなーと改めて思ったりしました。
個人出版始めて気づけば2年半以上経ってますが、宣伝はいまだ手探りです。