原点回帰―Running possible―

晴海まどかの日々精進ブログ

芦原妃名子「Piece」感想

今日読み終わった漫画の紹介です。

Piece(1) (フラワーコミックス)

Piece(1) (フラワーコミックス)

 

 全10巻まで出てますが、面白くて2日で完読。

 

とあるブログで紹介されていたので読みました。
物語は、主人公・水帆の高校時代のクラスメイト・折口はるかが亡くなった
ところから始まります。さしてはるかとは仲がよかったわけでもない水帆だったけど、
ひょんなことからはるかの生前の秘密を調べることとなり……。

という感じで、ミステリーが好きな人にまずおすすめです。
タイトルのとおり、パズルのピースを一つずつ拾い集めていくかのように、
謎や事実が少しずつ明らかになっていって、色んな人の人生をちょっとずつ
覗いていって、過去がつながっていく感じです。

主人公の水帆は感情を表に出すのが得意ではない、
淡白に見られがちな少女なのですが、その性格が災いしてしまった部分とか、
その性格がゆえに実は取り返しがつかないくらい友だちを傷つけていたこととか、
はるかの謎を追っていく過程で自分自身の過去も見つめ直すことになっていきます。
結構痛々しいしそういうのあるあるみたいな部分も多くて、
誰かと関係を築いていくとか、知ろうとするのって難しいことだなぁと。
友だちってなんだろうっていうのを改めて考えさせられたりも。

あとキーパーソンというかヒーローポジションに成海という男の子がいるのですが、
彼が非常に魅力的なんだけどほんとにぶっ壊れててわけわかんなくて、
何より母親がホラー過ぎてギャーッてなりました。怖すぎる。
色んな登場人物の色んな家庭や親たちも描かれていて、
家族のあり方とか親子の形みたいなものにも考えさせられます。

あれこれ書くとどれもネタバレになりそうで難しいんですが、
最終的には人と人との交わりって難しいけどとっても尊いものなんだっていう
温かい気持ちにもなれる、でもゾッとする部分もある面白い作品でした。
時間のあるときの一気読みがオススメです。