原点回帰―Running possible―

晴海まどかの日々精進ブログ

漢字とひらがな

今日仕事中に気づいたこと。

「3ヶ国周遊」は「周」だけど、「3ヶ国を回る」のときは「回る」を使うという話。
あんまり考えずに使ってたけど、確かになぁ。漢字表にない音訓というヤツです。

「記者ハンドブック」使ってて気づいて、広辞苑明鏡国語辞典で調べたという話。
「記者ハンドブック」を眺めてると、時々表記周りで意識してなかったことに
気づくことがあります。

 

用法が変わると表記を使い分けるケースというのは結構あって、
個人的には漢字とひらがなの使い分けは常に意識してます。
別に全部漢字で書いても間違いじゃないけど、見た目に美しくないし、
ごちゃごちゃして見えるし、可読性が落ちるという話。

例えば、校正しててよく見かけるのは補助動詞や助詞
「行ってくる、立っていた、読んでみた、やりたくない」とか。
これを「行って来る、立って居た、読んで見た、やりたく無い」とすると、
漢字が多すぎる印象です。
補助動詞や助詞を表意文字である漢字にすると、
意味が強すぎるかなというのは個人の感想ですが。

敬語の補助動詞もそうですね。「お読みいただく、立ってください」とか。
これは結構漢字にしてる方を見かけるんですが、ハンドブックではひらがな推奨。
ちなみに「いただく」の場合、「もらう」という意味の動詞の「頂く」もあって、
そっちは漢字表記が推奨なので注意。

このほか、用法で使い分けるケースというのは往々にしてあります。
「および」と接続詞で使う場合はひらがな、動詞の「及ぶ」は漢字。
「頭が良い」といった場合は漢字、「~してよい」のような補助用言・接尾語は
ひらがなみたいな。まぁ、「良い」は迷ったらひらがなにしてしまいますけども。

自分は中学時代に小説を書き始めたのですが、
あの頃は手書きだったにもかかわらず、書けるものはすべて漢字表記にしてました。
「又、彼は其れを手に取って此処に立って居た」みたいな。
漢字を書きたいお年頃だったんですかね。
なんてのは自分の例ですが、個人差とか経験値の差はあるにせよ、
書き始めて日が浅い人ほど漢字を多用しがちな傾向はある気がします。

ライティングの基礎的な教育を受けてからは、
漢字を多用しすぎることに抵抗を覚えるようになりました。
漢字とひらがなの使い分けを意識的にできるようになると可読性も上がる気がします。
油断するとひらがなの割合がどんどん増えていってしまうこともあるんですが。
小説だったら別に何が正解とかそういうのはもちろんないんですが、
対象読者とかジャンルに応じて柔軟に変えていけるのがいいんじゃないかと思います。