「さよならシリアルキラー」三部作読んだ
本日こちらを読了しました↓
ラスト・ウィンター・マーダー 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)
- 作者: バリー・ライガ
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2016/05/12
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
三部作最終巻まで到達!
1巻を読んだのが去年の11月で、以降は発売してすぐ読んだ感じですね。
海外YAとしてちょいちょいYA界隈で話題に上ってましたが、
納得の青春ミステリ、清々しいまでにYAでした。
(以降、若干ネタバレあり)
物語は、シリアルキラーとして逮捕された父を持つ息子のジャズが主人公。
自分もいつか父親のようになるんじゃないかと葛藤するジャズ、
そんなジャズの親友ハウイー、よき理解者であり恋人のコニー。
血なまぐさい殺人事件が次々と起こり、ジャズはイヤでも父親の影と向き合い、
事件と関わることになっていきます。
本作、1巻辺りのボリュームが結構あるんですが、
登場人物たちの心理描写がむちゃくちゃ多いです。
ジャズはもちろん、ジャズを理解したいコニーや、その他大人たち等など。
ラノベとかテンポのいい作品が好きな人には冗長に思えそうなのですが、
普段からYAを読んでる私的にはかなり好みでした。
YAだったら、やっぱり心の葛藤みたいなのがあってなんぼだと思うんですよね。
今作も、三冊通してジャズが自分自身と向き合い、また周囲もジャズを理解していく、
そんな心境の変化を丁寧に描いています。
あと、主人公のジャズがとっても魅力的です。
シリアルキラーの父の英才教育を受けていて、人体のことや人間心理などに長け、
ときに狡猾なまでに人を操れるんですが、そんな自分にも葛藤しているという。
でもって、三巻ではその能力がフルスロットルに。
キレッキレになったジャズは怖ろしく頭が回ってて無鉄砲で無茶苦茶で、
でも主人公にこそそういう一面が必要なのかもしれないなぁと思いました。
物語の方はとにかく二巻が「ここで終わるのかよ!」というシーンで終わって
悶絶したのですが、三巻まで読んだかいはありました。
救われなかった部分もたくさんあるけど、それと同じくらい救われるし、
「人は大事だ。人は本物だ」というジャズがくり返し呪文のように考えてた言葉が
刺さるラストです。
ちなみに、事件はかなりハードです。むちゃくちゃ血が流れるしバイオレンスです。
三巻を読み終わったときには一気読みしたせいか脈が上がってました。
ジャズにはなかなかハードな展開で本当に息つく間もないという感じ。
そのまま映像にはできないであろうグロテスクなシーンも多いので、
そういうのが大丈夫な人に。
というわけで、「さよならシリアルキラー」シリーズでした。
各巻引きが強いので、読むならまとめてがオススメかも。
さよなら、シリアルキラー 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)
- 作者: バリー・ライガ
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/05/11
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (3件) を見る
殺人者たちの王 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)
- 作者: バリー・ライガ
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/11/12
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
ラスト・ウィンター・マーダー 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)
- 作者: バリー・ライガ
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2016/05/12
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る