原点回帰―Running possible―

晴海まどかの日々精進ブログ

個人出版前のePubデータのチェック項目

来週火曜日に最新号の『月刊群雛』が発売予定です。
現在工程的には最終確認ステータス。

この段階になったら熟読するというよりはデータそのもののチェックに撤すべき
と個人的には思っていて、それに基づくチェックをすべきと思うんですが、
個人出版の本を見ていてもこのチェックができてないものが
非常に多いなぁと思うことがしばしばあります。
お手製感はありますがやはり残念です。

というわけで、今日は個人出版前に、
ePubデータとしてチェックした方がよい項目を列挙してみます。

 

ePubデータにエラーがないか

本当に最低レベルのチェック項目です。
KindleストアでiOS版だけ販売できないという事象がありますが、
エラーがゼロになればまず起こりません。というわけでチェックしましょう。
私がいつも使っているツールはこれです。

www.pagina-online.de

ちなみにですが、BCCKSePubを作ってエラーなく発行できたとしても、
目次をいじって更新ボタンを押し忘れてたりすると
ePub的にはエラーが潜んでいることもあるので要注意です。

電書ちゃんねるでツールの紹介してた記事があるので貼っときます。

densho.hatenablog.com

②文字データの見た目に問題はないか

重点的にチェックしてるのはこの辺の項目。

  • ルビ
  • 縦中横
  • 太字
  • 見出し
  • 文字化け
  • 英数字(縦中横、半角全角の混在など)

この辺の文字だけを全体にばーっと拾い読みします。
主にタグを使って文字装飾しているものですね。あとは半角全角。
重点的に見ることでタグの閉じ忘れとか空白抜けとか結構拾えます。

③段落の見た目に問題はないか

主に一字下げが該当することが多いです。
特にWordを使っていて、「オートコレクト」機能が有効になっている人は要注意。
※オートコレクトがわからない人はWordのヘルプで見てみましょう。
Word上の見た目では一字下げしているのに、テキストデータ上では
スペースが抜けてて段落がガタガタ
 →推敲時にも見落としててそのまま、という原稿をよく見かけます。

Wordの「オプション」ー「文章校正」ー[オートコレクトのオプション]で、
「入力オートフォーマット」タブの「行の始まりのスペースを字下げに変更する」の
チェックを外せば、勝手に字下げされることはなくなります。
個人的には、Wordのオートコレクトは全部オフにしておくのがオススメです。

あとBCCKS製のデータに限っていうと、行揃えが簡単にできてしまうので、
設定している場合は前後を要チェック。

④目次データに問題はないか

ePubでの目次は、普通の本文中の目次と論理目次の二つ。

本文の方の目次は1件ずつリンクが有効かどうか確認、
論理目次の方はそれにプラスして見出しが正しいか確認。

BCCKSで言うと、見出しと目次の文字が一致していない目次を発行できるので、
目次を編集するときは章扉や見出しと比較しての確認が必要。

⑤画像に問題はないか

画像を挿入している場合。サイズや画質など。

⑥リンクに問題はないか

ハイパーリンクに問題はないか。リンク切れはみっともないです。

⑦奥付・本の紹介

ここが間違っていると最後にずっこける感じがするので念入りに見たいところ。

⑧ビューワーで表示できるか

個人的には、Kindle Previewer、iBooksの2つで表示して問題なければ
OKかと思ってます。
特に、iBooksKindleよりも表示に色々制限があるので、iBooksで表示に問題が
なければKindleでも大抵は大丈夫かなと。

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という感じでチェック項目挙げてみました。

文章力とか校正力とかそういうの関係なしにできるものだと思うので、
個人出版する方はこれくらいは最低限自分でチェックするといいと思います、
というかしてますよね?という意味も込めてまとめてみました。
時間はかかるかもですが、これくらいはやっておくべきではないでしょうかね。

データの見た目がガタガタで内容以前のところで
読者に不快感を与えるとか避けたいですし。
こういうところに気配りできてない=文章にも気配りできてない、
という図式は容易に想像できますし。 

ちなみにもっと言うと、群雛とかどこかに寄稿するなら、
②は提出前に自分でやっておくべきだよねとも思います。

 

という流れで最後に宣伝をしておくと、文章力とか校正力とかなくても
文章の見た目をよくできます、ということを書いた本があります。

テクニカルライターが教える、文章の見た目を良くする技術

テクニカルライターが教える、文章の見た目を良くする技術

 

はい、私の本です(ステマ)。
一人で個人出版やるのであればこの辺もぜひ。