原点回帰―Running possible―

晴海まどかの日々精進ブログ

パメラ・ウェルズ「ハートブレイカーズ」感想 #読書週間

読書週間突入というわけで、昨日読み終わった本の感想を。

こちらを読み終わりました。図書館でプッシュされていたので借りた本です。

ハートブレイカーズ 失恋に効く28のルール

ハートブレイカーズ 失恋に効く28のルール

 

 ※以降、若干ネタバレあり

 

タイプの違う四人の女の子のうち、三人同時期に失恋(一人はもともと彼氏なし)。
失恋を乗り切るために、元カレを忘れるための28のルールを決めるんだけど……
というお話です。

28のルールってなんぞやって感じですが、いくつか抜粋します。

1:元カレにメールやメッセをしてはいけない。アドレス帳から名前を消すこと。

7:木曜の夜は友だちと夜ふかしをすること。ポップコーンを食べながら、友だちと一緒に五十ページにわたる元カレ欠点リストを読んで笑い飛ばすこと。

13:元カレと寝てはいけない。

19:もし友だちの元カレと会っても、それを友だちにいってはいけない。

21:元カレと一緒にいるときは、常に超かわいく見えるようにすること。

自分の失恋にプラスで、友だちの失恋についてもカバーするルールになっています。

みんなでこのルールを守ろうとするわけですが、まぁ守れない守れないw
あまりに守れてなくて、彼女たち自身もそのことを自覚してて罪悪感を覚えつつも、
でもやっぱり守れないw
それは故意だったり、元カレの不意打ちの行動だったり、アクシデントもあります。
人の行動はルールなんて決めてもそうそう思い通りにはいかないものだと
思わせられます。
ルールを守るためにみんなで集まって女子会やるシーンとかは非常に面白いです。
上記のルール7の会とか、元カレの欠点を順番に読み上げてって
それに対してキャッキャやるシーンはどこの国の女子会でも
やってることは変わらないなと思わせられたり。

物語は基本的に四人の恋模様を描いてるんですが、
四人の家族の話もわりと高い比重で描かれていて、
最終的には家族との間にあった問題もそれぞれ解決の方向へ向かいます。
四人がどうしてこういう性格なのか、も両親や兄弟とのやり取りで理解できます。

そして最後には友情も深まり、かつ失恋ルールのおかげで自分を見つめ直して
四人は成長できたと実感します。
これは恋愛もので家族もので、そして何より友情もののお話で、
読後感の爽やかな成長ストーリーでした。

あと自分は海外ドラマもほとんど観ないし翻訳物もティーンズが主役のものは
あんまり読んでなかったので、日本の高校生ものと文化の違いが面白かったです。

  • 授業が単位制
    大学に近い感じ。なので、時間割も自分で決めるし教室もいつも異なる
    →座席が固定ではない。
    日本の中高生ものって席が固定されてるので、
    席替えが結構大きなイベントになるんですよね。
  • みんな車で登校
    都会は違うのかも知れませんが、この物語はみんな車登校。
    何が面白いって、二人きりになる場所が基本はマイカーだってことです。
    日本の中高生もので学校で二人きりで話したい、となると
    屋上・特別教室・空き教室、とか場所を結構考えちゃうんですが、
    ちょっと車来てよ、ってな感じで二人きりになれるのって便利だな!
  • 家族公認
    ホームパーティのシーンが何回も出てくることもあり、
    彼氏・彼女のことは両親も知ってて仲良くしてるケースが多数でした。
    日本でもそういうのなくはないけど、中高生で付き合ってて
    家に年中出入りしててって割合としては高くない気がする。

という感じで、日本の学生の恋愛ものと比べつつ雰囲気の違いを楽しめました。
アメリカではベストセラーになり、続編も発売されてるそうです。
ティーンズの恋愛ものが好きであればぜひ。