少女漫画の王道展開を考える→からの「月刊群雛」2015年12月号発売 #群雛
最近少女漫画の研究に余念がない私です。
昨日、『ギソウクラブ』表紙を描いていただいた湯浅さんと
話の流れでなぜか少女漫画について熱く語らっていたのですが、
少女漫画のあらすじをいくつか紹介してみたところ、
「地味だったりパッとしない主人公の女の子を、
なぜかイケメンが(ほぼ)無条件に好きになってアプローチをしかけてくるお話」
というのが王道展開だという結論に達しました。ファンタジーですな!
このとき私が紹介した、上記の条件に当てはまる少女マンガはこんな感じです。
1巻最初の方から学校で有名なイケメンが友だちのいない主人公にちょっかいを出す。
学生ものではないですが、鬼上司(イケメン)が主人公に急接近。
きょうは会社休みます。 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
- 作者: 藤村真理
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/02/12
- メディア: Kindle版
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三十路越え大人女子に二十代前半の若者(イケメン)がアプローチ。
ちなみにこの作品は年上のイケメン企業家も寄ってきてある種のハーレム展開。
主人公がイケメンハイスペック男子の方なんですが、
彼が惚れるのは地味で鈍感なまじめ女子。
これも男側が主人公なんですが、男気はあるけどいかつい見た目の主人公に、
かわいい彼女ができるという導入です。
ちなみにこういう王道展開が悪いとかそういう話ではまったくなく、
私はどっちかというと好物です。イケメンは二次元に限ります。
そしてよくある男性向けラノベのハーレム展開が私は苦手なのですが、
まぁ男女逆転させると少女漫画の展開になるんだなぁと改めて思ったりも。
「地味でも健気にがんばってれば見た目のいい異性が気づいてくれる」
という王子様症候群的なのは男女関係なく共通する思想なんですなぁ。
がんばってれば誰かが気づいてくれることなんて現実滅多にないわけですが。
恋愛に限らず小説でも、がんばって宣伝しないと気づいてなんてもらえないという、
なんだか別の真理にも辿り着きました。
で、こんな話をしてるくせになんでタイトルに『群雛』を入れてるのかというと、
この王道展開を突っ込んだ小説『一小路真実は興味がない』を、
本日発売の『月刊群雛』最新号から連載し始めましたよという宣伝であります。
試し読み&インタビューはこちら↓
物語冒頭で、クラスのイケメン男子が主人公(覇気なし)にいきなり
「俺のこと好きなの?」とか訊いてきます。ヒャッハー!
連載は全3回。主人公のツンが第2回まで続きますが最後はデレます(多分)。
なお、この作品は去年の2014年08月号掲載の『体育館倉庫chattering』の
前日譚的な位置づけになります。
『体育館倉庫chattering』がバカップルの話だったので、
要はそのバカップル成立に至るまでの最初のお話という感じです。
『体育館倉庫chattering』はこちら↓の短編集に収録してます。
なお、今月の『月刊群雛』のゲストコラムは『数学ガール』の結城浩先生です。
ゲストコラム、すごく参考になったしためになったので、
その話は明日のブログに書こうかなと思います。
『月刊群雛』最新号、現時点ではBCCKS、Amazon、楽天Koboで販売開始
しているみたいです。ぜひぜひ!
月刊群雛 (GunSu) 2015年 12月号 ? インディーズ作家を応援するマガジン ?
- 作者: 結城浩,波野發,作矢樹純,米田淳一,川瀬薫,幸田玲,和良拓馬,泉鳴巳
- 出版社/メーカー: NPO法人日本独立作家同盟
- 発売日: 2015/11/23
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