シアター!
シアター! (メディアワークス文庫) (2009/12/16) 有川 浩 商品詳細を見る |
今日読了した有川先生の本。
潰れかけの小さな劇団が舞台のお話です。
明日ちょうどお芝居を観に行くのでタイムリーでした。
劇団の裏事情みたいな話もけっこうあって、面白いという感想よりも、
感心してしまったのがまず先。
参考文献とか最後に色々書いてあるのですが、
そういうのをまとめてこの業界の人間かと思わせるくらい臨場感たっぷりに
書けるっていう技術にいつも頭が上がりません。
有川先生の話は8割方読んでいるのですが、
個人的には、このシアターとかフリーター家を買うのようなお金が絡んだ話、
もしくは自衛隊ネタのときにこの先生は本領を発揮されているように思えます。
まぁ、ラブコメが何よりですが。
この話はラブコメメインではなかったけど、やっぱり萌えるようなキャラ作りは健在でした。
32歳のサラリーマンに、こんなに萌えられる小説もなかろう。
いや~鉄血とか言いながらも人情に厚い司はいいっすね。
図書館戦争の堂上を彷彿とさせるドSっぷりはたまらんっすね。堂上教官もかっけかったなぁ……
でもって、看板女優の牧子姉さんもかっけすぎるよ!柴崎とはまた違う男っぷりだよ!
ちなみに物語の後半に、「楽しいものを観に行って悔しいと思う」という一節があり、
これが一番印象に残りました。ここがもしかしたらこの話の核なのかもしれない。
クリエイターは、面白いものに出会うと、その才能に嫉妬して悔しいと思う、ということです。
音楽聴いて漫画読んで映画観てアニメ見て小説読んだりするたびに、
そんなの年中思っとるわいと強く共感できたことにまた悔しさを感じる(爆)
とりあえず、自分も曲りなりにものを作る側の人間であることだけは認識できてほっと(?)した。
これ、続刊も出てるんですよね。
ちょっと間を開けてどこかでゲットしようと思います。