きんどうさんに「はじめてのムーミン」寄稿しました ~+αの紹介はここで
本日ブログ2本目ですが。
電子書籍情報サイトの「きんどう」さんに、
「はじめてのムーミン」というタイトルで寄稿させていただきました!
「はじめてのムーミン」今年はムーミン生誕70周年!静謐で美しい、童話の世界で大人も子供もるんたった|晴海まどかのブックリスト
フィンランドで撮った写真も掲載してもらってます。
(3年前のものと先週行ったときのものが実は混在してますが)
字数とか内容考えて童話は4冊ほど紹介させていただいたんですが、
そこで紹介してない作品をここで紹介してみます!
◆ムーミン谷の夏祭り
夏至祭のお話です。
ムーミンの故郷、フィンランドでは長い冬がある分、夏をとても大事にしていて、
特に一日中明るい白夜でもある夏至は特別な日とされているのですね。
フィンランドではおなじみの夏至祭でのたき火などのシーンも登場する1作。
こんなこのお話ですが、物語の始まりは大雨によりムーミン谷が水没、
一家が探されて離散してしまうというお話なのです。
……なんか色々タイムリーすぎてアレですが。
ママとパパは劇場で「喜びの再会」という劇を演じ
(劇自体はひどい三文芝居ですが)、
そこで一家が再会するという感動ストーリーです。アニメ版もオススメ。
◆ムーミンパパの思い出
ムーミンパパが若き日の想い出を語るというストーリーです。
ムーミンパパは実は孤児院出身で、そこから脱走、
冒険家のフレドリクソンと出会い、冒険家になったのでした。
そこで出会った仲間であるロッドイユールはスニフの父親、
ヨクサルはスナフキンの父親でもあります。
そして最後には若きムーミンママとの出会い。胸熱です。
私が好きなシーンは、パパを追いかけてきた孤児院の院長さんが、
ニブリングという生きものにさらわれていくシーンです。
ニブリングはキモかわいい感じです。触りたくない。
◆ムーミン谷の仲間たち
こちらは短編集。オススメなのが「目に見えない子」というお話です。
一緒に暮らしているおばさんにいじめられてしまった結果、
体が透明になってしまった女の子が、ムーミン一家とのふれあいを通して
心を強くしていき、体を取り戻していくお話です。アニメの方も名作。
ムーミンママの偉大さがわかる一作でもあります。
あともう一作、こちらはアニメ化してないのですが、
「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」というお話がアラサー女性にお勧め。
まぁ別にアラサーじゃなくてもいいんですが。
なんとなく不安になってしまう毎日とか、神経質になってしまうこととか、
そういうのについ共感できてしまうお話です。
◆ムーミン谷の十一月
ムーミン童話最終巻にして、ムーミン一家がほぼ出てこないという
異色の作品です。あ、スナフキンは出てきますが。短編集です。
(ちなみにムーミン一家が出てこないのは、「ムーミンパパ海へいく」で
一家が離れ小島へ行ってしまったからなんですが)
十一月、というのはムーミン谷では冬眠に入る直前の寂しい季節なんですが、
その物寂しさがどのお話からも漂ってきます。
暗くて長い冬のフィンランドでも、十一月ってもしかしたら
こういう感じなのかも知れないなーと思わせられます。
という感じで長くなりましたが紹介してみました。
ムーミンシリーズはいくつになっても面白い部分のある作品なので、
読んだことがない方はこの機会にどうでしょう。540円ですし。
どれもオススメではありますが、大人の方にオススメの雰囲気の作品は、
「ムーミン谷の冬」「ムーミンパパ海へいく」「ムーミン谷の十一月」
あたりです。ぜひぜひ。
そして最後についでに宣伝ですが、3年前フィンランドに行った勢いで
書いた私の小説2作も発売中ですのでよかったら。
主人公がムーミン好き設定の、社会人バンドもの。
タイトルの「Suomi」はフィンランド語でフィンランドを指す単語です。
こちらはルピナスというのがフィンランドにむちゃくちゃ自生している
花の名前です。表紙にある紫色の花がそれ。短編です。