読みにくい・わかりにくい文章あるある
今日は校正の仕事だったんですが、病み上がりなときに限って原稿が多くて、
なんか仕事が終わった頃には精根尽き果てました。
そこの仕事はもともと「校正」で雇われてるので表記チェックや情報の確認が
メインだったんですが、最近は文章や構成、情報の見せ方といった
アドバイス的なことも任されるようになりました。「編集」に近い感じ。
こういう文章はわかりにくい・読みにくいよなーという傾向はやっぱりあるよなぁと
思ったので、ブログネタに列挙してみようかと思います。
ちなみにですが、文芸にはまったく関係ないジャンルの仕事です。
- 主語がわからない
実は意外とよくある。省略しちゃダメなところに限って主語がない。 - 主語と動詞が繋がってない
文章が長すぎて繋がってないパターン。これもよく見かける。 - 1文が長すぎる
前述のヤツの仲間。主語と動詞が繋がってても間で寄り道しすぎて
読み手が主語を見失ってしまうことも往々にしてある。 - 省略しても読める主語が毎回書いてある
前述のものの逆。単純に鬱陶しい。文字数稼いでるだけ。 - 同じ助詞が続く
「~は~は」と「~を~を」をよく見かける。
結果的に主語や目的語がなんなのかはっきりしない文になる。 - 指示語が多くて何を指してるのかわからない
あれこれそれ。あとは指示語と指示してるものが遠いとかも。 - カッコいい感じの言い回しを使ってるけど凝りすぎててよくわからない
抽象的だったり凝った言い回しをがんばって使って逆効果のパターン。
小説でもよく見かける。形容過剰なの。酔っても見える。 - 色んな記号を使いすぎ
( )と!と?くらいでいいと思う。 - 前提説明なしのキーワードが突然出てきて最後まで説明がない
これ小説でもすごく多い。特に脳内世界が強固な人に多い。
突然キャラクター増えるんだけど名前以外の情報ゼロってヤツ。
常に何も知らない人に説明する心構えはほしい。 - 漢字が続きすぎてて漢文みたいになってる
「往路便乗換時空港発着……」みたいな。句点や助詞を入れたい。 - ひらがなが続きすぎてて単語の切れ目がわからない
これはじぶんもたまにやってしまうんですけどね。漢字の反対。 - 1文中に何度も動詞が出てくる
「借りたボールを使ってビーチで遊んで疲れたら……」みたいな。
これも意外と見かける。読めるけど動詞が多すぎると係受けが複雑になる。
文を区切ったり名詞にしたりすれば対処できる。 - 「そして」「また」「しかし」がたくさん出てくる
よくあるのが、逆接じゃないのにとりあえず「しかし」で繋いでるパターン。 - 同じ情報の説明なのに離れた所に書いてある
わざと情報をくり返す手法はありだけど、あまり離れてると効果がない。 - 同じ情報を過剰に言葉を変えて説明してる
小説でわざとやるのはありだけど、情報伝えたいときにやりすぎると
鬱陶しいしもうわかったよ!ってなる。
小説でもやるときはやるポイントを絞った方がいいと思う。 - 見出しなどにあるキーワードの説明が本文に書かれてない
タイトル詐欺的な。説明書とかでたまにある。 - 表記揺れが多い
単純に気が散る。本質的じゃないけど美しくないので私は表記揺れ嫌い。
蛇足だけど、こういうところに意識を配れてる人は
大抵文章全体に気が配れてて読みやすいことが多い。
思いついたまま列挙してたら長くなったのでこの辺で。
ほかにも普段書いたり校正したりするときに気をつけてるポイントはあるんだけど、
パッと思いついたの並べたらこんな感じでした。
小説だと、「校正はプロがやればいい、オモシロイものを書ければOKだ!」
みたいな意見をたまに見かけますが、まぁ個人出版じゃそれ通用しないし、
校正的な部分まで気を配れる人の方が、読者のことまで考えて書けてるケースが
往々にしてあるので、話自体も読めるものになってることが多い気がします。
はい、個人の感想と信条です。
なんでこんなもの書いてるんだかわからなくなってきたのでこの辺にしますが、
こういうことを仕事でも小説でも考えながら日々やってます。
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